嗚呼

ペダルを回す。

十一月も半ばになってから急に寒くなったが、この朝は冷え込みも風もなかった。

暑くなってきたので、ウィンドブレーカーのファスナーを少し下げ風を入れる。

店に着き、自転車から荷物を下ろして店の鍵を出そうと手を後ろにやると、リュックサックがない。

…嗚呼。

どうする。

暗い店の前で放心。

仕方なく戻る。

リュックサックをいつもと違うところに置いたのだ。

副店長にここに置けと言われてそうしたのだ。

考えなくてもいいことを考えなくてもいいように、手間でもいつも同じようにしている。

それをいつもと違うようにしてしまった。

自分のミスを棚に上げて、副店長を毒づきながらペダルを回す。

いつも背中にあるリュックサックを忘れてしまう自分を毒づく。

慢性的に焙煎の釜が間に合っていないので、早く出てきているのに。

自分を毒づきながら、それでもペダルの脚に力を入れる。

家に戻り引き返して店に着いた時には、すっかり暑くなってじんわりと汗をかいていた。

やれやれ、自転車通勤を始めて三年、実はこれで三回目か四回目だ。

のんびりやるか。

三連休は自転車日和だ。

オレは店に居る。

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