新春自転車行

時々所用で出掛ける名古屋。

早朝、日の出前、と言っても今は七時過ぎのことだが、天気が良ければいつものように自転車。

用が済めば昼飯だ。

探して行くのは昔からやっている、父ちゃん母ちゃんの店。

例によって荒ぶる心でとんかつを食べる。

この日もカツ丼と迷う。

同じようなものだが。

帰り道、まだ走ったことのない美濃路を行く。

美濃路は、名古屋は熱田の宮の渡しから名古屋城を経て、岐阜県垂井町で中山道に至る旧街道。

この日は枇杷島から稲葉宿(国府宮)まで。

次回は国府宮から垂井町の追分まで走ってみよう。

国府宮でふと思い出し、知ってはいたが行ったことのない赤染衛門(あかぞめえもん)歌碑公園へ寄ってみた。

場所は赤染衛門と関係はなく、彼女は当店からほど近い矢合(やわせ)町に所縁がある。

旦那さんが知事として赴任した際に連れ添って来たと教わった。

その時に読んだ歌が、

「やすらはで寝なましものを小夜ふけて

かたぶくまでの月をみしかな」。

浮気をして帰らぬ夫を待っている間に、月が西に傾いて朝になってしまった。

そんな歌だと、小学校の担任だった彼が市の講座で教えてくれた。

僕は小学六年の時に百人一首を全部覚えたが、今となってはこの歌があったことすら覚えていない。

意味も分からず、競技かるたをやるためだったからだろうか。

記憶力が弱いだけだ。

この日の走行距離47キロ。

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